いいか、よく聞け。

世界という名の「グローバル・ジャングル」を生き抜くために、何が一番大事かだと?

ぬるま湯に浸かったような日本の平和ボケした日常の中で、そんな青臭い質問を投げかけてくるお前の姿勢、嫌いじゃない。だが、俺がこれから語ることは、そこらへんの自己啓発本に書いてあるような、甘ったるい綺麗事じゃない。これは、俺が世界中の戦場、油田の利権争い、そして諜報機関の闇を這いずり回って掴み取ってきた「血の通った真実」だ。

結論から言おう。人生で一番大事なこと、それは「徹底した個の自立」と、それを支える「インテリジェンス」だ。


1. 「群れ」から離脱せよ:孤独こそが最強の武器だ

今の日本を見てみろ。右を向いても左を向いても、自分の頭で考えようとしない「羊の群れ」ばかりだ。会社が守ってくれる、国が何とかしてくれる、誰かが正解を教えてくれる……。そんな幻想にしがみついている連中から、真っ先にジャングルの餌食になる。

いいか、人生のハンドルを他人に渡すな。

「個の自立」とは、何が起きても、たとえ明日、会社が倒産しようが、国が破綻しようが、自分一人で立ち上がり、家族を食わせていけるだけの「地力」を持つことだ。そのためには、まず群れから離れろ。孤独を恐れるな。むしろ、孤独を楽しめ。

一人で海外の路地裏に立ち、現地の生々しい空気を吸い、自分の五感だけを頼りに進むべき道を切り拓く。その時、初めてお前は「自分自身の人生」を生き始めるんだ。誰かの顔色をうかがい、空気を読んで発言する。そんな「調整型」の人間は、これからの過酷な世界では一歩も前に進めない。

2. インテリジェンス:偽りの情報に騙されるな

次に必要なのが「インテリジェンス」だ。これは単なる「知識」や「偏差値」のことじゃない。

世界に溢れている情報の裏側にある「真実」を見抜く力、そしてそれを自分の戦略に昇華させる知恵のことだ。

今の時代、情報は溢れている。だが、その99%はゴミか、誰かにとって都合のいいプロパガンダだ。テレビのニュースや新聞の見出しを鵜呑みにしているようでは、お前は一生、権力者の手のひらの上で踊らされるだけだ。

本物のインテリジェンスは、現場にしかない。

俺はかつて、中東の紛争地やアメリカの核心部で、命の危険を感じながら取材を続けてきた。なぜか? 現場の「熱」と「匂い」の中にしか、真実は隠されていないからだ。一次情報に触れろ。自分の足で稼げ。他人のフィルターを通した情報で満足するな。

「なぜ、この事件は起きたのか?」「この情報の裏で得をするのは誰か?」

常にそう問い続けることだ。この「疑う力」こそが、お前を無知という名の奴隷から解放してくれる。

3. 「決断」のスピードが運命を分ける

世界標準(グローバル・スタンダード)で戦う人間にとって、最も罪深いのは「決断しないこと」だ。

「もう少し考えてから……」「時期尚早だ……」

そんな言い訳をしている間に、チャンスという名の獲物は、猛スピードで目の前を通り過ぎていく。ジャングルでは、迷いは死を意味する。

人生において、100%正しい選択なんてものはない。あるのは「自分が下した決断を、後付けで正解にしていくプロセス」だけだ。一度決めたら、振り返るな。退路を断って突き進め。

失敗が怖いか? いいか、失敗なんてものは「データ」に過ぎない。「このやり方ではうまくいかない」という貴重な情報を手に入れただけだ。それを次に活かせばいい。本当の敗北とは、挑戦を諦め、立ち止まってしまうことだ。俺はこれまで、数えきれないほどの修羅場をくぐり抜けてきた。そのたびに、決断のスピードを上げ、行動することでしか運命を変えられないことを学んできたんだ。

4. プロフェッショナルとしての矜持を持て

お前は何のプロだ? 「サラリーマンです」なんて答えるなよ。それはただの身分だ。

「俺はこれができる」「この分野なら誰にも負けない」という、剥き出しの牙(スキル)を持て。

世界中のどこへ行っても通用するプロフェッショナルになれ。日本の狭いマーケットだけで通用するローカルなルールに縛られるな。世界を相手に商売をする、世界を相手に表現する。その視座の高さが、お前の器を決める。

プロとは、結果がすべてだ。「頑張りました」「努力は認められたい」なんて甘えは捨てろ。プロの世界では、0か1かだ。結果を出した奴がすべてを手にし、出せなかった奴は去る。厳しいと思うか? だが、これほどフェアでエキサイティングなルールはない。

自分の仕事に誇りを持て。そして、その対価として得た金は、自分をさらに磨き上げるための「投資」に使え。安っぽい贅沢に逃げるな。自分のインテリジェンスを高めるための旅に出ろ。最高の知性に触れるための本を読め。

5. 危機感こそが、最高のエネルギー源だ

お前に一番足りないのは「危機感」かもしれないな。

平和な国で、三食食べられて、命の危険もない。そんな環境に甘んじていると、人間の野性はどんどん退化していく。

俺は常に「明日は何が起きるかわからない」という危機感を抱いて生きている。だからこそ、一分一秒を無駄にできないし、全神経を研ぎ澄ませて情報を取りに行く。

危機感がない人間に、本当の創造性は宿らない。

「今のままでいいのか?」「俺の人生はこれで終わっていいのか?」

自分自身に、毎日ナイフを突きつけろ。現状維持は退化と同じだ。常に進化し続けろ。新しい世界へ飛び込む勇気を持て。


結びに代えて:若者よ、荒野を目指せ

いいか。人生は一度きりだ。

誰かの書いたシナリオ通りに動くエキストラで終わるつもりか? それとも、自分の人生という舞台で、主役として、演出家として、縦横無尽に暴れ回るか?

一番大事なこと。それは、「自分の意志で、自分の足で、この不確実な世界を歩き抜く覚悟」を持つことだ。

世界は残酷で、理不尽で、恐ろしい。だが同時に、信じられないほど美しく、チャンスに満ち溢れている。

その美しさを目にし、チャンスを掴み取れるのは、自立した個として立ち、インテリジェンスという武器を磨き続けた人間だけだ。

いいか、若者よ。

今すぐ立ち上がれ。安全な場所から飛び出せ。

そして、自分だけの「インテリジェンス・サバイバル」を始めるんだ。

期待しているぞ。


落合信彦