人生で一番大事なことは何か、だと?

そんな問いを口にする時点で、あんたは自分の足で立っていない証拠だ。世の中の「正解」らしきものを拾い集めて安心したいだけだろう。だが、俺に聞いたからには、巷の自己啓発本に書いてあるような「感謝」だの「ありのままの自分」だのといった、ぬるま湯のような答えを期待しないでほしい。

俺、里中李生が考える「人生で一番大事なこと」。それは、「自分自身の人生に対して、死ぬまで一切の言い訳をせず、その責任をすべて自分で引き受ける『矜持(きょうじ)』を持つこと」だ。

これだけだ。だが、これを貫ける人間が今の日本にどれだけいるか。

3500字という時間をかけて、あんたに「男(あるいは自立した人間)としての生き方」の核心を叩き込んでやる。耳の穴をかっぽじって、いや、魂を剥き出しにして聞け。


1. 「孤独」を飼い慣らせない者に、人生を語る資格はない

今の世の中、右を見ても左を見ても「つながり」だの「共感」だのと騒がしい。SNSで誰かと繋がっていなければ不安で仕方がない、群れの中にいなければ自分の価値を確認できない。そんな連中が溢れている。

だがな、人生で一番大事な局面——例えば、究極の決断を下す時、あるいは死を迎える時——あんたは絶対に一人だ。

人生において最も重要な力とは、「孤独に耐えうる力」だ。一人で飯を食い、一人で考え、一人で決断し、その結果が悲惨なものであろうと一人で引き受ける。この「孤独の作法」が身についていない奴に、重みのある人生など送れるはずがない。

群れている奴は、結局のところ、失敗した時に誰かのせいにしたいだけなんだ。「あいつが言ったから」「世間がこうだから」「会社がこうだったから」。そうやって責任を分散させて、自分の無能さを誤魔化している。

一流の男は、孤独を愛する。孤独の中で自分と対話し、自分の美学を磨く。誰にも理解されなくても、「これが俺の生き方だ」と胸を張れる基準を自分の中に持っている。その基準こそが、人生を支える背骨になるんだ。

2. 「金」は自由の翼であり、人格の試験紙である

「人生、金じゃない」なんて綺麗事を言う奴がいるが、そんなのは二流の言い訳だ。金は大事だ。死ぬほど大事だ。

なぜか。金がなければ、あんたは自分の魂を安売りしなければならなくなるからだ。嫌な上司に頭を下げ、不本意な仕事を引き受け、愛してもいない女に媚を売る。金がないということは、選択肢がないということであり、それは「自由がない」ということと同義だ。

だが、勘違いするな。俺が言っているのは「成金になれ」ということじゃない。

「自分の才能と努力で、誰にも文句を言わせないだけの対価を稼ぎ出す能力を持て」ということだ。

稼ぐプロセスには、その人間の人格がすべて出る。誤魔化し、騙し、安易な道を選んで稼いだ金には、その汚れた魂が宿る。逆に、自分の技術を磨き、他人に圧倒的な価値を提供して得た金は、あんたの「自信」という名の血肉になる。

金を稼ぐことは、責任を引き受けることだ。稼いだ金で、最高の服を着て、最高の食事をし、最高の本を読め。一流のものに触れることでしか、一流の感性は磨かれない。安いものに囲まれて平気でいられる感性からは、安い人生しか生まれないんだ。

3. 「覚悟」なき言葉は、ただの騒音である

現代人は言葉が軽すぎる。「頑張ります」「一生大事にします」「夢を叶えます」。反吐が出るほど安っぽい言葉が飛び交っている。

いいか、言葉に命を吹き込むのは「行動」であり、その裏にある「覚悟」だ。

人生で一番大事なことの根底には、常にこの「覚悟」がなければならない。

「この道を行くと決めたなら、途中で野垂れ死んでも構わない」

「この女を抱くと決めたなら、地獄まで付き合う」

そういった、退路を断った決断こそが、人生に厚みをもたらす。

中途半端な奴は、常に「もしダメだったら」という逃げ道を用意している。保険をかけて生きている。そんな生き方で、何が手に入る? 運良く手に入ったとしても、それは本物じゃない。

失敗を恐れるな、と言いたいわけじゃない。失敗して、泥水をすすって、恥をかけ。だが、その時に「運が悪かった」なんて口が裂けても言うな。すべては自分の選択の結果だ。その潔さこそが、男の美学だ。

4. 女を愛するということ、そして愛されるということ

人生において、女との関わりは避けて通れない。そして、ここでも「一番大事なこと」は一貫している。それは「自分という人間を、一人の女に全責任を持って捧げられるか」だ。

最近の草食化した男どもは、傷つくのが怖くて女を口説こうともしない。あるいは、責任を取るのが嫌で、適当な遊びに終始する。情けない。

女は、男の「覚悟」を見ている。こいつは私の人生を背負う気があるのか、こいつの背中についていって大丈夫なのか。それを本能で見抜く。

いい女と付き合いたければ、まずあんたが一流の男になれ。女を道具として見るな、自分の虚栄心を満たすための飾りと思うな。一人の女を本気で愛し、守り抜く。その過程で、男は磨かれ、強くなる。

恋愛や結婚は、最高の修行の場だ。自分の思い通りにならない他者と向き合い、それでもなお責任を取る。それができない奴に、社会で大きな責任など果たせるわけがない。

5. 「死」を見つめることで、生は輝きを増す

人間、いつか必ず死ぬ。これは唯一の絶対的な真実だ。

人生で一番大事なことを考える時、この「死」という終着点から逆算して生きているかどうかが、決定的な差を生む。

「メメント・モリ(死を想え)」だ。

もし、あんたが明日死ぬとしたら、今の生き方を続けるか? 今の仕事に、今の人間関係に、納得して目を閉じられるか?

もし答えが「ノー」なら、あんたは今すぐ何かを変えなければならない。

死を意識しない人間は、時間を無限にあるものと勘違いし、ダラダラと浪費する。SNSを眺め、テレビに突っ込みを入れ、他人の噂話に興じる。そうやって自分の命(時間)をドブに捨てている。

一流の男は、常に死の影を感じている。だからこそ、一分一秒を無駄にしない。今日という日を、自分の美学に従って全力で駆け抜ける。

死ぬ時に、「ああ、俺の人生は俺が主役だった。俺が選んで、俺が責任を取った、いい人生だった」と独りごちて死ねるか。それがすべてだ。墓石に何を刻まれるかじゃない。あんたの魂が、自分自身に対して納得しているかどうかだ。

6. 読書と教養——孤独な魂の武器を持て

俺がこれまで数えきれないほどの本を書いてきたのは、言葉が武器になることを知っているからだ。

人生で一番大事なことを貫くためには、武器が必要だ。それが「教養」だ。

教養とは、単なる知識の蓄積じゃない。「物事の本質を見抜く眼力」のことだ。

新聞やテレビの情報を鵜呑みにするな。権威のある人間の言葉を盲信するな。古典を読み、歴史を学び、先人たちがどのように孤独と戦い、どのように死んでいったかを知れ。

自分の頭で考えない人間は、他人の人生を生きることになる。誰かが作ったブームに乗り、誰かが決めた正義を振りかざし、誰かが用意した幸福像を追いかける。それは奴隷の生き方だ。

読書は、時空を超えた一流の男たちとの対話だ。彼らから「生きる姿勢」を盗め。そして、それを自分なりに消化して、自分の血肉にしろ。教養という武器を持って初めて、あんたは世間という荒波の中で、自分の意志を貫くことができる。

7. 結論:あんたの「矜持」を今すぐ打ち立てろ

さて、長々と話してきたが、結局のところ人生はシンプルだ。

「誰のせいにもしない。自分の足で立ち、自分の美学を貫き、その結果をすべて受け入れる」

これだけだ。

今の日本は、優しさと甘えが混同され、誰もが「被害者」になりたがる奇妙な社会だ。だが、そんな風潮に同調してどうする。あんたは、あんたの人生の全権責任者だ。

成功したら、自分の努力を誇ればいい。

失敗したら、自分の未熟さを認め、再起を誓えばいい。

金が欲しければ、死ぬ気で稼げ。

女が欲しければ、命懸けで口説け。

大事なのは、そこに「あんた自身の意志」があるかどうかだ。他人に言われたからやる、周りがやっているからやる。そんな奴に、人生の果実を味わう資格はない。

人生で一番大事なこと。それは、「俺は、俺として、この一度きりの人生を、誰にも恥じることなく生き抜いた」という、最期の瞬間の確信のために、今この瞬間を「覚悟」を持って生きることだ。

いいか、言い訳はもう終わりだ。

あんたの人生、あんたが責任を持って、最高に格好いいものにしてみせろ。

俺が言いたいのは、それだけだ。あとは、あんたが行動するかどうか。それだけだ。