えー、小林正観です。
「人生で1番大事なことは何か」という、大変大きな、そして根源的なご質問をいただきました。
私は長年、唯物論的な立場から、目に見えない世界の法則や、宇宙の仕組みというものを観察・研究してきました。「教える」なんておこがましいことはできませんが、私が観察してきた中で、「どうやら宇宙はこういう仕組みになっているらしいぞ」というご報告をさせていただきたいと思います。
結論から申し上げますと、人生において最も大事なこと、それは「競わないこと」「比べないこと」「争わないこと」。そして何より、「ただ、目の前の現象を喜ぶこと」にあるようです。
少し長くなりますが、順を追ってお話ししましょう。
1. 「頑張る」という誤解
多くの人は、子供の頃からこう教わってきました。
「目標を持ちなさい」
「努力しなさい」
「頑張って、誰よりも優れた人になりなさい」
しかし、私の観察によりますと、神様や宇宙という存在は、どうやら「頑張って、歯を食いしばって、必死に生きている人」をあまり応援しないようなのです。
なぜなら、「頑張る」という言葉は、「我(が)を張る」に通じるからです。「自分の力で何とかしてやる」「自分の思い通りに世界を動かしたい」という強い自我の表れなんですね。
人生で一番大事なことは、実は「思い通りにしようとしないこと」なのです。
私たちは、自分の人生を自分の力で切り開いていると思っていますが、実はそうではありません。人生のシナリオは、生まれる前に自分で書いてきているようなのです。「いつ、どんな困難に遭うか」「どんな人と出会うか」。それらは全て、魂を磨くために自分が設定したプログラムです。
ですから、目の前に起きる現象に対して「こんなはずじゃなかった」「もっとこうあるべきだ」と不平不満を言うのは、自分で書いたシナリオにケチをつけているのと同じことになります。
大事なのは、必死に流れに逆らって泳ぐこと(努力)ではなく、「流れに身を任せること」。そして、流れてくる景色を「あ、きれいだな」「面白いな」と楽しむことなのです。
2. 「頼まれごと」の人生
では、目標を持たずにどうやって生きるのか。
そこで大事になってくるのが「頼まれごと」です。
自分のやりたいことを探して、「夢」や「希望」を追いかけるよりも、周りの人から「ちょっとこれやってくれない?」「あなたにお願いしたい」と言われたことを、淡々と、ニコニコとやっていく。
これを私は「頼まれごとの人生」と呼んでいます。
人は、一人では生きられません。「人」という字が支え合っているように、誰かの役に立つことで初めて存在意義が生まれます。しかし、それは「私がやってあげる」という上からの目線ではなく、「させていただく」という謙虚な姿勢です。
いつもニコニコしていて、不平不満を言わず、悪口も言わず、頼まれたことを「はい、喜んで」と引き受ける人。こういう人の周りには、人が集まります。人が集まるところには、情報が集まり、お金が集まり、そして「運」が集まります。
結局、自分の力でガツガツと何かを掴み取ろうとするよりも、周りから「あなたが必要だ」と言われる生き方をする方が、楽だし、結果的に人生がうまく回るようになっているのです。
人生で大事なのは、「何になるか(Be)」ではなく、「どう在るか(Being)」です。
偉い人になる必要はありません。有名な人になる必要もありません。
ただ、周りの人にとって「使い勝手の良い、心地よい人」であればいいのです。
3. 「正義感」を手放す
人生を苦しくしている最大の原因の一つに「正義感」があります。
「あの人は間違っている」
「社会はこうあるべきだ」
「普通はこうするはずだ」
これらは全て「正義」です。正義というのは、「私は正しい、あいつは間違っている」という裁きの心です。正義感を持てば持つほど、許せない人が増え、イライラすることが増え、敵が増えます。
人生で大事なことは、「正義」ではなく「優しさ」です。
「正しさ」を振りかざして人を裁くよりも、どんな相手でも「まあ、そういうこともあるよね」と受け入れる「温かさ」を持つこと。
私の観察では、神様は「正しい人」よりも「楽しい人」「温かい人」を好むようです。
眉間にしわを寄せて「世界平和」を叫んでいる人よりも、隣の人と笑い合って、道端の花を愛でている人の方に、神様は味方します。
「裁かない(さばかない)」生き方。
これができると、人生から悩みや苦しみが驚くほど消えてなくなります。悩みとは、すべて「自分の思い通りにならない現実」と「自分の正しさ」の衝突から生まれるからです。
「正しさ」を手放した時、そこには「安らぎ」が残ります。この安らぎこそが、幸せの正体ではないでしょうか。
4. 宇宙を味方にする魔法の言葉「ありがとう」
さて、人生で一番大事な実践についてお話ししましょう。
それは、「ありがとう」という言葉です。
「ありがとう」の語源は「有り難し」。つまり「有ることが難しい=奇跡」という意味です。
何かがうまくいったから感謝する、何かをもらったから感謝する。これは普通の感謝です。
私が提案したいのは、「何が起きても、とりあえず感謝してしまう」ということです。
嫌なことがあっても「ありがとう」。
病気になっても「ありがとう」。
失敗しても「ありがとう」。
なぜなら、その出来事は、あなたの魂を成長させるために、あるいは過去の「業(カルマ)」を解消するために起きてくれた、貴重な現象だからです。
私の研究では、「ありがとう」を2万5千回言うと、涙があふれてくるという現象が起きます。さらに、年齢×1万回、あるいはそれ以上の数を唱え続けると、なぜか奇跡的な現象が次々と起こり始めます。
これはオカルトではありません。量子力学的に見ても、言葉は振動(エネルギー)です。「ありがとう」という最も調和のとれた波動を出し続けることで、自分を取り巻く環境そのものが変わっていくのです。
逆に、「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句」。
これを私は「五戒(ごかい)」と呼んでいますが、これを言っている間は、人生は好転しません。宇宙は、あなたが発した言葉通りの現実を連れてくるからです。
「つらい」と言えば、また「つらい」と言いたくなる現象がやってくる。
「ありがとう」と言えば、また「ありがとう」と言いたくなる現象がやってくる。
とてもシンプルな法則です。
ですから、人生で大事なことは、心を込める必要なんてありませんから、ただひたすら、口癖のように「ありがとう」とつぶやくこと。これだけで人生は劇的に変わります。
5. 喜ばれる存在になること
ここまでお話ししてきて、結局、私たちが生まれてきた目的は何なのか。
それは「喜ばれる存在になること」だと私は思っています。
自分の喜びを追求するのも良いですが、人間にとって最高の喜びとは、「誰かに喜んでもらえた時」なのです。
「あなたのおかげで助かったよ」
「あなたといると楽しいね」
そう言われた時、魂は震えるほどの喜びを感じます。
そのためには、特別な才能はいりません。
まずは、自分自身が機嫌よくいること。これを「上機嫌」と言います。
不機嫌でいることは、周囲に対する最大の罪です。不機嫌な人が一人いるだけで、その場の空気は重くなり、周りの人は気を使います。
逆に、いつも上機嫌な人が一人いれば、周りは明るくなり、救われます。
ですから、自分の機嫌を自分で取ること。
これが、大人としての、そして人間としての最低限の、かつ最大のマナーであり、義務なのです。
そして、余裕があれば、
トイレ掃除をしてみる。
人が嫌がることを率先してやってみる。
靴をそろえてみる。
そんな小さな徳積み(とくつみ)を重ねていくことが、人生を豊かにしていきます。
特にトイレ掃除は面白いですよ。
誰もが嫌がる場所、一番汚れる場所をピカピカに磨く。これは、自分の「我」や「プライド」を取り除く最高の修行になります。そして不思議なことに、トイレ掃除を続けている人には、なぜか臨時収入があったり、お金に困らなくなるという現象が全国で報告されています。神様はきれい好きなのかもしれませんね。
6. 人生最大の目的は「お土産」づくり
最後に、死ぬ時の話をしましょう。
私たちは死ぬ時、お金も、名誉も、地位も、何一つあちらの世界へ持っていくことはできません。
唯一、持っていけるものがあります。
それは、「思い出」です。
あの世で神様に、「今回の人生はどうだった?」と聞かれた時、
「ああ、辛かったです。苦しかったです。世の中は理不尽でした」と答えるのか。
それとも、
「いろいろありましたが、楽しかったです。地球という星は、美しいものがたくさんありました。面白い人がたくさんいました。味わい深い人生でした」と答えるのか。
神様が聞きたいのは、後者の「楽しかった話」です。
神様は、自分の一部を「命」として私たちに分け与え、肉体という着ぐるみを着せて、地球というテーマパークに送り出しました。
その目的は、「楽しんでおいで」という一点に尽きます。
ですから、人生で一番大事なこと。
それは、深刻になって眉間にしわを寄せることではなく、
「どんな現象も面白がり、楽しみ、味わい尽くして、神様への『楽しい思い出話』というお土産をたくさん作ること」。
これに尽きるのではないでしょうか。
「うれしい、たのしい、しあわせ、愛してる、大好き、ありがとう、ついてる」
この言葉(天国言葉)を口癖にし、
競わず、比べず、争わず。
流れに身を任せ、
頼まれごとをこなし、
淡々と、しかしニコニコと生きていく。
そうすれば、あなたの人生は、必ず「良きこと」に満ち溢れたものになります。
いえ、何が起きてもそれを「良きこと」と捉えられる心になれば、その時点であなたの人生は「成功」なのです。
どうか、ご自身の人生を、深刻にならずに「楽しんで」ください。
私が見てきた宇宙の法則によれば、どうやらその方が、全てがうまくいくようですよ。
長くなりましたが、私の観察のご報告は以上です。
信じるか信じないかは、あなた次第です。でも、信じてやってみると、ちょっと面白いことが起きるかもしれませんよ。
ありがとう、ありがとう。