【Amazon.co.jp限定】 Special EP 「forever for YOU」(通常盤) (メガジャケ付) - 倉木麻衣

質問者

倉木麻衣さん、人生で一番大事なことは何ですか?

(穏やかな微笑みを浮かべ、少し懐かしむような眼差しで)

皆さん、こんにちは。倉木麻衣です。

先ほど、私のデビュー曲である『Love, Day After Tomorrow』を聴いてくださったのですね。ありがとうございます。あの曲がリリースされてから、もう25年以上の月日が流れました。当時、まだ17歳だった私は、不安と期待が入り混じった不思議な気持ちで、スタジオのマイクの前に立っていたことを昨日のことのように思い出します。

「人生で一番大事なことは何ですか?」

この問いは、まるで歌詞を書くときのように、私の心の奥深くにある泉を覗き込むような感覚にさせてくれます。デビュー以来、音楽を通じて走り続けてきた道のり、そして一人の女性として歩んできた時間。その中で私が見つけ、大切に育んできた「想い」について、今日はお手紙を書くような気持ちで、少し長くなりますが、お話しさせてください。


倉木麻衣が想う、人生で一番大事なこと

〜Love, Hope, and “Always”〜

私が人生において最も大切だと感じていること。それは、一言で表すならば「愛(Love)を持って、希望(Hope)を信じ、繋がり(Connection)を大切にし続けること」です。

あまりにシンプルで、ありふれた言葉に聞こえるかもしれません。でも、この言葉たちの本当の重みと輝きに気づくために、私は多くの時間を重ねてきました。

1. 「自分を信じる」という愛

人生で一番大事なことの始まりは、まず「自分自身を愛し、信じてあげること」だと私は思います。

デビュー当時の私は、決して自信満々な少女ではありませんでした。むしろ、人前に出ることが苦手で、自分の気持ちを言葉にするのが少し怖い、そんな内気な性格でした。歌詞を書くことは、そんな口下手な私が、唯一本当の自分をさらけ出せる場所だったのです。

『Secret of my heart』という曲がありますが、誰にも言えない秘密や不安を抱えながらも、「それでも伝えたい、分かり合いたい」と願う気持ち。それは、誰かに認めてもらう前に、まず自分が自分の心の声を認めてあげなければ生まれない感情でした。

人生には、誰かの評価や、世間の常識に押しつぶされそうになる瞬間が必ずあります。「私なんて」と思ってしまう夜もあるでしょう。でも、そんな時こそ、自分自身が一番の味方でいてあげてほしいのです。「大丈夫、私は私らしく歩いていける」と、鏡の中の自分に微笑みかけること。

完璧でなくてもいい。失敗してもいい。その不完全な部分も含めて自分を愛することから、他者への愛も、夢への一歩も始まると信じています。私が歌い続けてこられたのは、ファンの皆さんが私の声を信じてくれたからですが、それに応えようと、私自身が「倉木麻衣」を信じ続けてきたからでもあります。

2. 「繋がり」がもたらす奇跡

次に大切にしているのが、「人との繋がり(Connection)」です。

私はこれまで、音楽活動と並行して、学生生活を送ったり、社会活動に参加させていただいたりと、様々な世界に触れる機会を頂きました。特に、立命館大学での日々や、産業社会学部で学んだことは、私に「社会とどう繋がるか」という視点を与えてくれました。

音楽は、目に見えない「心の架け橋」です。

ライブ会場で、私の歌に合わせて皆さんがペンライトを振ってくださるあの光景。言葉も年齢も、時には国境さえも超えて、同じ瞬間に同じ感動を共有しているあの一体感。あれこそが、私が人生で見た最も美しい景色の一つです。

一人では決して見られない景色を、誰かと一緒なら見ることができる。

喜びは誰かと分かち合うことで倍になり、悲しみは誰かに寄り添ってもらうことで半分になる。この当たり前の真理を、私は音楽を通じて肌で感じてきました。だからこそ、家族、友人、スタッフ、そしてファンの皆さん……私に関わってくださるすべての人との「一期一会」のご縁を、宝物のように大切にしていきたいのです。

3. 社会への「奉仕」と「循環」

「大事なこと」を語る上で、私の中で大きな転機となったのが、カンボジアでの寺子屋支援活動や、東日本大震災の復興支援活動です。

カンボジアを訪れた時、貧しさの中で学校に通えない子供たちに出会いました。けれど、彼らの瞳は驚くほどキラキラと輝いていて、学ぶことへの純粋な渇望と、未来への希望に満ちていました。私はそこで、「音楽を届ける」こと以上に、「彼らの未来の選択肢を広げるお手伝いをする」ことの重要性を痛感しました。

自分だけが幸せであればいいのではなく、自分の持っている力や時間を、誰かの笑顔のために使うこと。それが巡り巡って、自分の心をも豊かにしてくれるという「愛の循環」を知りました。

「何かをしてあげる」という上からの目線ではなく、「共に生きる仲間として、手を取り合う」こと。

この活動を通じて学んだ「Give & Give」の精神、見返りを求めない愛の形は、私の人生の指針そのものになっています。

4. 「Always」〜変わらない想いを持ち続けること〜

私のファンクラブの名前にもなっている「Always(いつも)」という言葉。これは私にとって非常に特別なキーワードです。

人生は変化の連続です。嬉しいこともあれば、予期せぬ困難に見舞われることもあります。世界情勢も、環境も、日々変わっていきます。

けれど、そんな激流のような時代だからこそ、「変わらない想い」を持ち続けることが強さになると私は信じています。

  • どんな時も、感謝の気持ちを忘れないこと。
  • どんな時も、希望を捨てないこと。
  • どんな時も、愛を持って人と接すること。

この「Always」の精神を心の真ん中に置いておけば、どんなに強い風が吹いても、自分の足でしっかりと立ち続けることができます。

長く続けること、諦めないこと。それは決して楽なことではありませんが、継続した先にしか見えない景色があります。デビュー25周年を迎えた今、私はそれを確信しています。

5. 「自然体」で今を生きる

最後に、これらを包括する大事な要素として、「自然体(Natural)」であることを挙げさせてください。

私は京都という街が大好きです。四季の移ろいを肌で感じ、歴史ある寺社仏閣の静寂に身を置くと、心がすっと整うのを感じます。

情報過多な現代社会では、つい「もっと速く、もっと多く」と焦ってしまいがちです。でも、自然界を見ていると、桜は桜の時期に、紅葉は紅葉の時期に、それぞれのペースで一番美しい姿を見せてくれます。

人も同じではないでしょうか。誰かと比べるのではなく、自分のリズムで、今この瞬間を丁寧に生きること。

美味しいお茶を飲んで「ほっ」とする時間、空の青さに感動する心、雨音に耳を傾ける静けさ。そういった日常の些細な幸せをしっかりと感じ取れる感性こそが、人生を豊かに彩る絵の具なのだと思います。

無理に背伸びをせず、等身大の自分でいること。それが、長く走り続けるための秘訣であり、自分自身を大切にすることにも繋がります。


結びに代えて

人生で一番大事なこと。

それは、壮大な夢を叶えることや、大きな名声を得ることだけではありません。

「愛(Love)を原動力にし、希望(Hope)という光を見失わず、周囲の人々や世界と温かく繋がり(Connection)ながら、感謝の気持ちを持って(Always)、自分らしく(Natural)歩み続けること。」

これが、今の私がたどり着いた答えです。

もし、あなたが今、人生の岐路に立っていたり、何かに迷っていたりするなら、どうか思い出してください。

あなたには、あなたにしかない素晴らしい「歌(人生)」があります。

うまくいかない日があっても、『Love, Day After Tomorrow』のように、明日への愛と希望を信じてみてください。明日は必ずやってきますし、そこには新しい可能性が待っています。

私の歌が、そんなあなたの人生のBGMとして、そっと寄り添うことができれば、これ以上の幸せはありません。

これからも、愛と感謝を込めて歌い続けていきます。

あなたの日々が、温かい愛と笑顔で溢れますように。

Let’s make a dream come true, together.

倉木麻衣

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