人生で一番大事なこと　マイケル・マスターソン

2025年12月16日

人生

マイケル・マスターソン（Michael Masterson）は、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの世界で非常に著名なスーパー起業家です。

彼は、以下の点で大きな実績を誇っています。

起業家としての成功: 年商100億円以上の会社を2社、50億円以上の会社を2社、10億円以上の会社を10社以上もゼロから立ち上げ、保有した実績があります。
専門分野: ダイレクト・レスポンス・マーケティングの分野で屈指の成功を収めており、その経験やノウハウをまとめた書籍も多数出版しています。
メディア: 45万人以上の会員を誇るメールマガジン「Early to Rise」の創設者の一人でもあります。

📘 主な著作（日本語訳）

彼のビジネスや起業に関する考え方は多くの書籍で紹介されています。

『大富豪の起業術』（ゼロから1億円を生み出す最速の方法とは）
『大富豪の仕事術』（経済的成功をつかむための具体的で現実的な8つの行動）
『臆病者のための科学的起業法』（起業の超プロが実践する絶対に失敗しないための10の技術）
『小さな会社のメディア・ミックス・マーケティング12の方法』
『大富豪の資産形成術』

質問者

人生で一番大事なことは何ですか？

マイケル・マスターソン（Michael Masterson）です。

「人生で一番大事なことは何か？」

この質問は、私がこれまで何千回と受けてきた、「どうすれば1億円稼げますか？」「どうすればビジネスを自動化できますか？」といった質問よりも、はるかに重要で、そして本質的な問いです。

私はこれまで、年商数億、数十億、時にはそれ以上の企業をいくつもゼロから立ち上げ、育ててきました。不動産投資、出版、健康食品、コンサルティング……あらゆる分野で「成功」と呼ばれる結果を手にしてきました。多くの人は、私を「ダイレクト・レスポンス・マーケティングの権威」や「シリアル・アントレプレナー（連続起業家）」として認識し、私が語るべき「大事なこと」は、マーケティングのテクニックや資産形成の極意だと思い込んでいます。

確かに、金銭的な豊かさは重要です。しかし、もしあなたが今、ペンとノートを手に取り、私がこれまでの人生で得た「富」のすべてと引き換えにしても守り抜きたいと願う「真実」を知りたいのであれば、ここからの話に耳を傾けてください。

私の人生における経験、成功と失敗、そして多くの大富豪たちとの対話から導き出した答え。それは一言で言えば「自分の人生の手綱を、自分自身で握り続けること（Personal Sovereignty）」です。

しかし、これだけでは抽象的すぎますね。この「主権」を構成する具体的な要素、そして人生を最高傑作にするための哲学を、私の著書やメルマガでは語りきれなかった視点も含めて、あなたにお伝えしましょう。

1. 「富」の本当の定義を知ること

まず、誤解を解いておかなければなりません。人生で大事なことの基盤には、間違いなく「経済的自立」があります。しかし、それは高級車を乗り回すためでも、ブランド品で身を固めるためでもありません。

私が考える「富」とは、「嫌なことを『No』と言える自由」のことです。

毎朝目覚めたとき、「今日は何をしなければならないか（Have to）」ではなく、「今日は何をしたいか（Want to）」で一日を始められること。これこそが、お金がもたらす最大の価値です。上司に頭を下げる必要もなければ、支払いに追われて眠れない夜を過ごす必要もない。この「精神的な静寂」と「時間のコントロール権」を得るためにこそ、私たちはビジネスを行い、資産を築くのです。

したがって、人生で大事なことは、お金そのものではなく、「お金という道具を使って、自分自身の時間を買い戻すこと」です。多くの人は、お金のために時間を売り続けます。しかし、真の成功者は、時間（自由）を得るためにお金を使います。この順序を間違えてはいけません。

2. 「構え、撃て、狙え（Ready, Fire, Aim）」の哲学を生きる

私のキャリアを象徴する言葉ですが、これは単なるビジネスの戦略ではありません。人生そのものの攻略法です。

人生で一番大事なことの一つは、「完璧主義を捨て、行動すること」です。

多くの人は、準備に時間をかけすぎます。失敗を恐れ、批判を恐れ、完璧なプランができるまで動こうとしません。しかし、断言します。完璧なタイミングなど一生来ません。

やりたいことがあるなら、ビジネスを始めたいなら、誰かに愛を伝えたいなら、あるいは旅に出たいなら、今すぐ「撃つ（Fire）」のです。撃ってから、着弾点を見て、そこから「狙い（Aim）」を修正すればいい。

行動しないことは、失敗することよりも罪深い。なぜなら、失敗からは学びが得られますが、行動しないことからは「後悔」しか生まれないからです。私の人生を振り返っても、失敗したプロジェクトのことは笑い話にできますが、挑戦しなかったことへの未練は、魂を蝕む毒となります。

人生はリハーサルではありません。本番は常に「今」です。だからこそ、粗削りでもいい、未完成でもいい、まずは一歩を踏み出す勇気を持つことが、何よりも尊いのです。

3. 「生産者」であり続けること

現代社会には、消費するための罠が溢れています。テレビ、SNS、終わりのないエンターテインメント。多くの人は、他人が作ったコンテンツや商品を消費するだけの「観客」として人生を終えます。

しかし、人生で一番大事な充足感は、「価値を生み出す側（生産者）」に回ったときにしか得られません。

文章を書くこと、商品を開発すること、人を助けるサービスを提供すること、あるいは美しい庭を作ることでもいい。自分の頭と手を使い、世界に何か「プラスの価値」を残すこと。これが人間の根源的な喜びです。

消費は一瞬の快楽を与えますが、創造は永続的な自信と誇りを与えます。あなたが死ぬとき、どれだけ高級なワインを飲んだかなど誰も覚えていません。しかし、あなたが書いた本、あなたが育てた会社、あなたが影響を与えた人々の心には、あなたの生きた証が刻まれます。常にクリエイターであってください。

4. メンターと「マスターマインド」の存在

独力で成し遂げられることなど、たかが知れています。私が今の地位にあるのは、決して私一人の能力によるものではありません。

人生において極めて重要なのは、「誰と時間を過ごすか」です。

あなたの周りにいる5人の平均が、あなたの年収であり、あなたの幸福度であり、あなたの健康状態であると言われます。これは真実です。不平不満ばかり言う人間、夢を笑う人間、現状維持を好む人間と過ごしていては、あなたも必ずそうなります。

逆に、あなたより基準が高く、情熱的で、知的な人々と付き合うこと。これが人生を加速させる「近道」です。私は常に、自分より優れた専門家、自分より視座の高い経営者と交流を持ち、彼らから学び続けてきました。

そして、家族やパートナーへの愛を忘れてはいけません。ビジネスでの成功は、家に帰ったときにそれを分かち合う相手がいなければ、ただの数字の羅列に過ぎません。愛する人との関係性は、植物のようなものです。毎日水をやり、手入れをしなければ枯れてしまいます。「忙しい」は言い訳になりません。成功者ほど、家族との時間をスケジュールに最優先で組み込んでいるものです。

5. 健康という「唯一の資本」

若い頃の私は、成功のために睡眠時間を削り、不摂生を自慢していた時期もありました。しかし、それは愚かなことです。

30代、40代で無理をして築いた財産を、50代、60代で病院に支払うことになる人を私は数多く見てきました。

健康こそが、すべての源泉です。

エネルギーがなければ、最高のアイデアも実行できません。明晰な頭脳がなければ、正しい判断もできません。

質の高い食事、適度な運動、十分な睡眠。これらはビジネススキル以上に重要な「成功のインフラ」です。自分の体を、1億円の価値がある競走馬のように扱ってください。あなたは、ジャンクフードや安酒でその馬を世話し、レースに勝てると本気で思いますか？思いませんよね。自分自身に対しても同じ敬意を払うべきです。

6. 絶え間ない「改善（Kaizen）」と学習

最後に、私が最も大切にしている習慣について触れます。それは、「昨日の自分より、少しだけ賢くなること」です。

私は毎日、必ず読書をし、新しいスキルを学び、自分の考えを文章にまとめます。年齢は関係ありません。脳は筋肉と同じで、使わなければ衰え、鍛えれば成長します。

私が推奨するスキル習得の一つに「コピーライティング」がありますが、これは単に「売るための文章術」ではありません。「人間の心理を理解し、言葉で人を動かす力」です。このように、一生使えるポータブルスキル（持ち運び可能な能力）を磨き続けることこそが、どんな不況や変化が訪れようとも生き抜くことができる「真の安定」をもたらします。

銀行口座の残高が増えることよりも、自分自身の能力という資産価値が高まることに、喜びを見出してください。